この記事のレベル
項目 | 評価 |
初心者 | |
重要度 | |
難しさ |
「エケベリアがかわいいけど、どうやって育てたらいいかわからない。」
「初めての多肉で、何を選んでいいかわからない。」
このような多肉初心者は多いと思います。
この記事では、多肉初心者向けに多肉の中でも特に人気なエケベリアについて解説しています。
多肉に興味がなかった人にも、育て方に迷っている人にも、どちらにもためになるようエケベリアの魅力と育て方のポイントを詳細に記しています。
私はこれまでエケベリアを40種類以上育ててきました。時には大切な多肉を枯らしたこともあります。
そのような失敗から多くを学びました。これから多肉を始める方には私のような失敗をしてほしくありません。
私の経験を存分に詰め込んでいますので、最後まで読んでいただけたら幸いです!

この記事を読んで、エケベリアに興味を持ってもらえたら嬉しいです。
エケベリアの魅力 大きく3つ
では、エケベリアの魅力とは何でしょうか?
ここでは大きく3つに絞って解説していきます。
ロゼット形がかわいい
エケベリアの魅力の1つは、ロゼットと呼ばれる放射状に広がった葉の形にあります。
八重咲きのバラの花を連想させる可愛らしい姿で、世界中の愛好家を魅了しています。
種類が豊富で多彩
エケベリアの2つ目の魅力は種類が豊富なことです。
その特徴は以下の通り。
エケベリア | 説明 |
種類 | 原種で約200種。 交配が非常に盛んで、交配種の数は未知数。 |
葉の色 | 濃い緑、黄緑、赤紫、赤とバラエティー豊富。 多彩な表情が特徴。 |
大きさ | 小型種で3cm程。大型種では50cmにもなる。 |
葉 | テカテカと光沢のあるものから、白い粉(ブルーム)で覆われたものまで。 葉形は丸いものからトガッたものまで様々。 |
爪形 | トンガリ、丸形、フリル状など様々。 |



エケベリアは種類が多く、選ぶ楽しさがあります。
紅葉がきれい
エケベリアは紅葉が楽しめるものが多く、一般に10月~3月ごろまで、赤やピンクに色づいた紅葉を楽しめます。
都会に住んでいると身近なところでの紅葉はほとんど期待できませんが、多肉は想像以上にキレイに紅葉します。
赤やピンク、薄紫といった様々な色に変化する多肉たちは見ていて飽きません。エケベリアの紅葉はまさに癒しそのものです!
エケベリアが多肉初心者におすすめな理由7つ
たくさんの魅力がつまったエケベリアですが「育て方がわからない」、「育てるのが難しそう」という声が多く聞かれます。
でも、大丈夫です!
エケベリアを育てるのはそんなに難しくありません。むしろ多肉初心者にこそエケベリアに挑戦してもらいたいと思います。
ここからは、多肉初心者にエケベリアをおすすめする7つの理由をご紹介していきます。
理由① 種類が豊富
エケベリアは種類がたくさんあって魅力的なのですが、育てる上でのメリットもあります。
それは「種類が豊富=育てやすい品種が多い」ということです。
エケベリアは原種が約200種あり、そのうち日本で一般的に手に入る原種は約20種ほどが知られています。
また、交配も非常に盛んで、姿形も違う色とりどりの交配種の中からお気に入りのエケベリアを見つけるのも楽しいです!
理由② 手に入りやすい
エケベリアは手に入れるのが簡単です。
普及種として多肉専門店はもとよりホームセンターの園芸コーナーや100円ショップなどでも売られています。
多肉専門店の一部はネット通販にも対応しています。
手軽に購入でき、抵抗なく始められるのも嬉しいです。
理由③ 増やしやすい
多肉を増やせるのもエケベリアの魅力の1つです。
葉ざしや株分け、子株とり、胴切りなど比較的簡単に株を増やせる品種が多くあります。
理由④ 寄せ植えのメインとして活躍
エケベリアは寄せ植えでも楽しめます。
特にそのエレガントな姿形からバラの花を連想させるので、寄せ植えのメインとして最適です。
またエケベリアだけで作ったとしても、様々な姿形・色味なのでバラエティー豊かな寄せ植えとなるでしょう。
理由⑤ 成長が実感できる
エケベリアは大きいもので50cmになるものがあります。
そこまで大きくなくても直径が10cmを超えるものは、その成長スピードも早く、日に日に大きくなっていく多肉を眺めるのは、まるで我が子の成長を見るようです。
理由⑥ 花も鮮やか
エケベリアには花の咲く品種が多くあります。
黄色や赤、オレンジなど色鮮やかな花が咲き目を楽しませてくれます。
花茎の太さや長さも様々で、葉だけでも楽しめるのに花も魅力的で、まさに一石二鳥です!
理由⑦ 交配にもチャレンジできる
エケベリアは品種によっては交配も可能です。
交配は上級者向けとなりますが、育てるのに自信がついたら、次のステップとして交配にチャレンジしてみてはいかがでしょう。
きっと多肉の新たな世界が待っているはずです。
エケベリアのデメリット
ここまで、エケベリアの魅力とおすすめのポイントを解説してきました。
読者の中には、「エケベリアってそんなにいいの?」と疑問を抱いている方がいるかもしれません。
そのご指摘はごもっともです。
ですので、ここからは、エケベリアに関して大きく2つのデメリットを指摘しておきます。
デメリット① 見た目が似ている
エケベリアは数が多く、交配も盛んなため似たような品種が多く出回っています。
それが、エケベリアが敬遠される理由の一つです。
似たような品種が多くて見分けがつかないのは、多肉全般に言えることですが、特にエケベリアは似ている品種が多いです。
例えば、こちら「桃太郎」と「チワワエンシス」


桃太郎


チワワエンシス
どちらも非常に似ています。それもそのはず、桃太郎の母はチワワエンシスなので似ているのは当然といえば当然です。
そして似ていることの最大の問題点は、「名無し」問題です。
「名無し」とは多肉の名前がわからなくなる状態のことです。
「そんなの調べればわかることでしょ。」と反論を受けそうですが、これが思いの外難しいのです。もともと葉形が似ている上に、秋は紅葉するなど季節によって多肉の表情が変わるため、特定は非常に困難となります。



エケベリアに限らず、多肉の名札は風に飛ばされないよう気をつけましょう。
デメリット② 数が多すぎて選べない
エケベリアはとにかく数が多いので、迷ってしまうという声がよく聞かれます。
迷う原因は2つあります。
1つは「育てやすい品種がわからない」ということです。誰でも失敗したくないので、育てやすく寒さ、暑さに強い品種を選びたいのです。



私もいっぱい失敗してきたので、その気持ちはわかります。
でも大丈夫です。エケベリアには育てやすい品種がたくさんあります。
2つ目は「どこで買ったらいいのかわからない」という問題です。多肉はどこの花屋にも置いてあるものではありません。むしろ花屋には置いていないことの方が多いです。
ではどこで売っているのか?
それは地域にある園芸店やホームセンターの植物コーナー、一部の花屋やインテリア雑貨店、そして最近では100円均一などでも目にします。
そして、近所で多肉が買えない場合は、最近では多肉生産者の通販サイトやメルカリ、ヤフオクでも買えるようになってきましたので、調べてみても良いでしょう。
さすがに、多肉初心者がいきなり通販サイトで多肉を買うのは抵抗があると思いますので、まずは近所のホームセンターを回って多肉を探すのが良いかと思います。
エケベリアもホームセンターで手に入るものがあるので、安心してください。
エケベリアおすすめ品種7つ
ここからは多肉初心者におすすめなエケベリアの品種をご紹介していきます。
初心者の不安材料である「似ている品種が多く」、「何を選んだらいいかわからない」というお悩みに応えるべく、なるべく手に入りやすく、育てやすい品種を厳選しています。
その① 桃太郎
【育てやすさ】
丈夫で育てやすい
チワワエンシスとリンゼアナとの交配
1年を通して尖った葉先が紅葉に染まる
葉挿しや株分けで増やせるのも魅力
普及種(一般に手に入りやすい多肉)の中でトップクラスに人気が高い
その② 大和錦(やまとにしき)
【育てやすさ】
直径7cmほどのロゼット
ふっくらした肉厚の葉は先が尖り卵形で灰緑色
表面は濁緑色、裏面は濁赤色の自然斑
他の品種との掛け合わせで様々なタイプがある
その③ エレガンス
【育てやすさ】
丈夫で育てやすい
園芸名は月影(つきかげ)
直径7~10cmで、丸みをおびた形
葉は緑白色でエッジは半透明なのがかわいい
子株がよく出て増やしやすい
真夏以外は日光を十分に当てると引き締まった姿になる
その④ コロラータ
【育てやすさ】
丈夫で育てやすい
直径10~12cm
子株を吹きやすく、葉ざしでも増える
紅葉時に株全体が薄ピンクに染まる
花芽が多く上がる
肥料が多いと葉が割れることがある
その⑥ ルンヨニー
【育てやすさ】
丈夫で育てやすい
直径8~12cmで葉は灰青緑色
白い粉(ブルーム)をまとっている種は日ざしに強い
株元からたくさんの子株を出す
葉ざしも簡単
真夏以外はよく日に当てて育てる
その⑤ アガボイデス
【育てやすさ】
丈夫で育てやすい
大きくなるものは直径30cmを超えることも
アガベのような鋭い葉と濃赤色のエッジが特徴
他の原種との掛け合わせで様々なタイプがある
大株に成長すると子株が出るようになる
その⑦ ラウリンゼ
【育てやすさ】
丈夫で育てやすい
直径10〜15cm
肉厚で白い粉をまとっている
真夏以外はよく日に当てる
葉が多いので、枯れた下葉をこまめにとり風通しをよくする
エケベリア基本の育て方
ここからはエケベリアの基本的な育て方をご紹介していきます。
エケベリアの生育タイプは「春・秋型」で、春と秋によく成長します。水やりや肥料、置き場所など細かな調整が必要になりますが、注意のポイントは意外なことに「夏と冬」にあります。
それぞれの季節における適切な育て方をまとめてみました。
エケベリアの育て方【春・秋】
【置き場所】:風通しのよい日なた
最低気温が5℃を超え暖かくなってきたら、なるべく長い時間直射日光に当てます。
風通しには十分気をつけ、この時期に蒸らしたり乾燥させ過ぎると、正常に成長できなくなります。
【水やり】:表面の土が乾いたらたっぷり
用土が完全に乾いたら鉢縁から直接用土に水を与えます。水やりの頻度はおおむね月に1〜2回程度です。
【肥料】:緩効性肥料 or 液肥
緩効性肥料を2ヶ月に1回か、液肥を2週間に1回ほど与えます。
この時期に肥料を多めに与えると、葉が肉厚になり締まった形になります。
春の植え替えが済んでいる場合は、用土に元肥が含まれているので追肥は必要ありません。
【植え替え】:植え替え、株分け、葉ざし、さし木の適期
春と秋の年2回の植え替えがおすすめ。春は少し粒子が大きめの用土で水はけをよくし、秋は粒子の小さな用土で冬の乾燥を防ぎます。
原種など夏の暑さに弱い品種は、植え替えは秋の1回のみとしましょう。
半休眠の状態になる7月下旬までに根が十分発達するよう、早めの植え替えが必要です。
エケベリアの育て方【夏】
【置き場所】:風通しのよい半日陰で雨よけ必須
雨の当たらない、風通しのよい明るい日陰がベストです。遮光率30〜60%の遮光ネットで直射日光を避けます。
遮光の目的は温度の上昇を防ぐことです。また、蒸れ対策としてサーキュレータなどを使用し、常に空気が動くようにします。
【水やり】:断水 or 1ヶ月に1回程度
基本的に水やりは行いません。多肉は葉に多くの水分を蓄えているため、2〜3ヶ月の間なら全く水やりをしなくても大丈夫です。
【肥料】:なし
半休眠で根の活動が止まっているので、この時期は肥料を与えません。
【植え替え】:なし
半休眠のこの時期は、植え替えはできません。
エケベリアの育て方【冬】
【置き場所】:霜の当たらない戸外の日なた
霜が当たると葉が凍傷を起こして痛むので気をつけます。最低気温が5℃を下回る場合は、室内の日光がよく当たる窓辺か簡易温室に移動させます。
【水やり】:用土の3分の1が湿る程度
鉢土が完全に乾いてから、用土の3分の1が湿る程度の水を与えます。葉に水がかからないよう注意しながら、用土に直接水差しなどで水を注いでいきます。
水やりの頻度は1〜2週間に1回程度です。
【肥料】:なし
休眠期のため肥料は与えません。
【植え替え】:なし
休眠期のため植え替えは行いません。
まとめ
今回は「多肉初心者にエケベリアがおすすめな理由」として7つのポイントを解説しました。
エケベリアの魅力を余すことなくお伝えさせていただきましたので、ぜひ参考にしてみてください。
以下の記事では、多肉をネットで買うときに重宝する「ネット通販おすすめ多肉専門店・ショップ6選」を解説しています。
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